昔、生まれた時点でに身分や職業が決まっていて、自分の意思で進む道や生き方を決められない人がほとんどだった時代の「幸せ」は、「自分の置かれた環境、身分、仕事の範囲の中で安定して“無事に”生きられること」だったでしょう。
ちょっと昔の日本社会では、一つの会社で定年まで勤めあげるべきだという考え方が「普通」とされ、そこで出世して豊かな暮らしをすることが「幸せ」だと思われていました。性別による幸せの定義みたいなものも今よりずっとはっきり分けられていましたよね。
それが、冥王星が山羊座に滞在していた今までの16年間を通して、社会の枠組みや世の中の常識、考え方が足元から覆され、これまでにない価値観が生まれてきました。
「安定していること・変わらないことがよいこと(=幸せ)」とは限らない。価値観が多様化し、「周りのみんな」に合わせて正解を生きようとするアプローチ自体がナンセンスだと、多くの人が思いはじめました。
そして、変化に応じて別のプランを立てる用意をしながら、柔軟に人生を歩んでいく力が必要とされるようになってきています。定年という言葉はもう事実上形ばかりになっていますね。
占星術も、長い歴史の中で時代とともに変化してきています。
法則やエッセンスは変わらなくても、それを時代に合わせてどうとらえ、どう生かすかは時代とともに変わっていく必要があるはずです。過去の占星術の本を読んでいても、当時は王道だった考え方が今はそうとは限らないということもありますし、新しい解釈が加わることもあります。
たとえば、「幸せ」と言われる(傾向にある)星ならびはとても恵まれている一方で、変化や突発的な出来事に弱い性質とも解釈できるし、
「ハードだ」と言われる(傾向にある)星ならびは、変化の激しい今の時代には自分の力で生きぬく強さと柔軟性があると読めることも多いのです。
普段とは違う角度から自分を見つめてみることで自分が生きてきた軌跡を受け入れ、安心できたり、いままで知らなかった自分の可能性を発見できたり。自分では欠点だと思っていた特徴が実は強みだと分かることも良くあります。
私自身、占星術って素敵だなと思ったのは
「よい」星並び、「わるい」星並びというものは存在しないと分かり、自分自身のとらえ方がガラッと変わったからです。(よかったらプロフィールも見てね)
占星術は「自分はこういう人、だからこうなる」という決めつけるための理論ではありません。
自分の人生の青写真、魅力や才能、チャレンジポイントを理解することで、自分自身が力強い存在であることを思い出し、
今がどんな時なのかを知り、流れの変化や転機のタイミングを読みながら歩んでいくことで、
どんな時も周りの出来事に過剰にふりまわされず、自分が望む生き方をしなやかに実現していく。
今の時代の占星術は、一人一人がそんな豊かな生き方を実現するための心強いナビゲーションシステムであり、一生役立つ叡智だと思っています
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